2016.10.25
「健康経営のすすめ」~今こそヘルシーカンパニーを目指そう~
ステージ3健康つくりの推進
STEP4 病気のリスクの確認
肝機能異常について
GOT・GPTは臓器や組織が障害を受けると
血液中にでてくる酵素です。
そのため、肝臓から漏れ出た物質の種類と量(検査値)を
はかることで肝機能を検査できるのです。
GOTとGPT
GOTは肝臓・心臓・筋肉などの障害に、
GPTは肝臓の障害に反応します。
体内でのアミノ酸代謝や
エネルギー代謝の過程で重要な働きをします。
γ-GTP
肝臓の酵素の1種で、
たんぱく質を分解・合成する働きをします。
肝機能検査では、肝臓や、
肝臓の近くにある胆のう・胆管の異常がわかります。
アルコール性肝障害や、
脂肪肝になっていると数値が高くなります。
また、γ-GTPは飲酒によって上がりやすく、
禁酒すると下がりやすい数値です。
肝臓の障害だけでなく、
心臓の病気や激しい運動後に数値が上がることもあります。
アルコール性肝障害は、
大量にアルコールを飲み続けると、
アルコールの代謝・分解のために肝臓細胞が
変性・壊死してしまいます。
また、細胞の線維化がおこり、
肝臓のはたらきが衰え、
アルコール性脂肪肝→アルコール性肝繊維症→
アルコール性肝炎→アルコール性肝硬変の順に進行します。
一日3合のアルコールを5年以上飲み続けている人が
アルコール性肝障害になりやすいといわれています。
日本人の肝炎の約80%が、
肝炎ウイルスが原因といわれています。
ウイルス性肝炎には、
A型・B型・C型・D型・E型肝炎があり、
日本人に多いのはA・B・C型肝炎です。
A型は衛生状態の悪い海外や
牡蠣の生食で感染するケースが多く、
B型は母子感染や性交、
C型は輸血や覚せい剤の回し打ちによる感染が多くなっています。
肝硬変は、脂肪肝から肝炎と進み、
肝臓の細胞が傷つけられます。
その傷を治すために肝臓に線維が増え、
固くゴツゴツした岩のように縮んだ状態です。
ここまでくるともう肝臓は正常に働けなくなります。
この病気の原因の約65%はC型肝炎が原因です。
適切な治療や栄養管理をしないと、
命に関わります。
肝臓がんは、悪性腫瘍で、
原因の9割がウイルス性肝炎に関係しています。
この病気は、治療しても肝炎・肝硬変から
新たな肝癌が発生してしまいます。